インタビュー

【ユーザーインタビュー】南山リハビリテーション病院 様

ーー田中先生に取材するのは二回目ですね。こちらの病院では、先生が入職してからデジリハを導入されたのでしょうか?

病院に移ることが決まった段階で、理事長にデジリハのことを事前にお話はしていたんです。「絶対に導入すべき」と。「わかりやすいデジタルツールで機能訓練ができるなら、ぜひ取り入れてみましょう」と承認を得られましたが、導入となるとやはり金銭面が大きな懸念ですよね。僕自身が東京都の補助金を使って購入できることを把握していたこともあり、割とスムーズに導入に繋がりました

デジリハを取り入れたのは病院が設立したての頃で、セラピストや看護部の人手不足なところもあって、人材を確保することが厳しい状況でした。それ以上に、デジタルツールを取り入れたことで、専門職に興味を持ってもらえるであろう確信はありました。

 

ーー南山リハではどのような方にデジリハを活用いただいていますか?

認知機能が衰えている方や覚醒度が低い方には、デジリハをリハビリとして活用してもらっています。ご年配の方に「今日は輪投げをやりましょう」と提案しても、なかなかやってくれないんですが、デジリハで「スクリーンに(忍者が)出てきたら触ってね」と促すと、自らと手を伸ばしてタッチしてくれるので、手足のリハビリに活用できています。理学療法士や作業療法士が普段から使ってくれています。

ーータッチすること自体がリハビリに繋がっている。普段はどんなアプリを使うことが多いでしょうか?

「忍者でドロン!」を使うことが多いですね。忍者を出現させる場所を設定できるので、届く範疇に設定します。認知症以外の方でも楽しんでくれていますね。

「もろこしパーティー」もリハビリに抜群のアプリです。落ちてくるとうもろこしにタッチすることは認知症の方に取ってはなかなか難しいんですよね。タッチするタイミングがズレる傾向があり、手を伸ばしてタッチする”タイミング”を把握する運動に繋がっていると思っています。

アイトラッカーTobiiの「視線でバキュン!」や「めぢからすくい」なども使っています。目の訓練を、ゲーム感覚でプレイできることはデジリハならではだと思っています。眼球が動かしづらい患者さんにも使えることは大きいです。

南山リハビリテーション病院では、デジリハを院内のスペースに設置しています。スタッフステーションからも見える位置に配置しているので、セラピストたちをはじめ、医師や看護師、リハビリ中の患者さんやご家族にも見えるようになっています。

南山リハビリテーション病院の特徴は、入院生活のすべてが開放的なワンフロアになっていて、スタッフステーションから、リハビリテーション室・食堂・トイレ・廊下などすべてが見渡せる病棟です。

https://minamiyama-hp.jp/floor/

各病棟で作業療法士は約10名ほどいらっしゃり、患者さんはご高齢の方が多いとのこと。

病棟か個室のどちらかの配置で検討していた結果、たくさんの方の目に触れる院内スペースに設置することになったと田中先生は話します。

(訪問したお昼過ぎに、一人の患者さまが訓練の一環で「忍者でドロン!」を活用していました。)

田中:座位だけでなく立位でもリハビリにつながるように高く設定したり、バランスをとる練習もしていますね。ある程度安定感がある方でないと危ないので、バランスを取るリハビリは対象者は決めています。一歩ちょっと遠くに手を伸ばすことは座位でも立位でもできます。

田中:リハビリ専門の病院では、リハビリしていない時間も患者さんにとってはリハビリになっているんですよね。看護師さんが病棟で訓練する病院も多いと思います。「歩いてください」「スクワットしてください」と、いわゆる単純な体を動かす動きしかしないんです。これはこれで効果はありますが、患者さんからすると少し物足りないんじゃないかと僕は考えるんです。デジリハのように遊びを取り組れながら身体を動かすことは楽しいと思います。

(忍者の配置設定や秒数も患者さんの動きに合わせて、セラピストが調整します。1回目は忍者が出てきてからタッチするまでの秒数(インターバル時間)を少し長めに設定していましたが、意外と俊敏に忍者にタッチができたので、徐々にインターバル時間を短く設定し、プレイしてもらいました。)

デジリハを取り入れたことでの変化

ーーデジリハを取り入れたことでの気付きや変化はありますか?

田中:デジリハを導入したことによって、病院に見学にくる就活中の学生さんやセラピストの反応が良かったと思います。病院を案内する時にも、触ってもらうと結構びっくりされます。デジリハは人の目に入りやすい場所に設置してあり、セラピスト、看護師たちが普段からこの通路を通るのでリハビリの様子を見てもらいやすい。また面会でいらっしゃるご家族さんの目にもとまりやすい場所に設置しているので、デジリハを使っているところを見てもらえて興味を持ってもらいやすいですね。

回復期病院でいうと去年の6月から診療報酬改定で、リハビリの時間が1時間ほど減らされています。その1時間分をどう取り戻すかは、病院さんによって工夫していると思うのですが、ゲームしながら複数人で遊びながらリハビリができるのは、「そらの水族館」「忍者でドロン」「もろこしパーティー」が適していると思っています。

ーーリハビリ病院ならではのデジリハの強みとは?

田中:やはり運動量を増やせることだと思います。腕や脚を単純に10回伸ばす作業を、デジリハだと設定した時間だけゲーム感覚でみんな必死に取り組んでいる。最終的には身体全体を動かしているわけですよね。

補助金制度を活用した導入へ、院内にまずは普及!

田中:金額的なところでいうと、導入費用がかかって難しい病院や施設さんも多いかと思います。南山リハでは、東京都の補助金制度を活用して導入に繋がりました。都道府県の補助金を使うことで、初期費用は抑えられるかと思います。僕たちが知らないだけで活用できる制度はありますので、補助金なども視野に入れて検討してみるといいかと思います。

麻生総合リハビリ病院にいた時から、デジリハは看護師に触れてもらいたいと今でも思っています。デジタルツールは我々スタッフが実際に触れて理解を深めていかないと、利用者に良さは伝わらないし、取り組んでもらえない。まずは院内の看護師、セラピストにリハビリ以外の時間帯にどんどん活用してもらえるよう、病院内でしっかり波及させていきます。

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